お知らせ

~体幹を優先して鍛えましょうという風潮について~

2015年12月19日

こんにちは。鹿児島 アルファジム トレーナーの愛甲です。

今回は、フィットネス界隈で流行っている体幹トレーニングについて。以下は腰痛などの疾患がある方は対象ではありません。

みなさんも見たことがあると思いますが、とにかく”体幹”だけをごり押ししている広告を。

”体幹トレーニングで痩せ体質” ”最初に体幹・インナーマッスルを鍛えることこそパフォーマンスを上げるカギ” などなど…

しかもそれに理学療法士が加担しているものも見たことがある。もう目も当てられない。

なぜそのような嘘が蔓延するのか?

それは

”体幹トレーニング・インナーマッスル”

という触れ込みをしておけば日本では儲かるし、人気が出るから。そして日本はウエイトトレーニングに対するアレルギーが強く、これらとは違うといっておけば飛びついてもらえる。ビジネス的にありがたいワードなのです。

「理学療法士が教える”痩せ体質作る体幹トレーニング”」とか、

いかにもなジャージを着た人が「体幹・インナーマッスルを鍛えてパフォーマンスを上げる」

など言われたら、なんとなく「良さそう」なイメージで飛びつくのです。

そして、明らかにアウターのトレーニングをしていて、”インナーマッスルのトレーニング”と称しているものもある。

そして極めつけは、”インナーマッスルを鍛えて綺麗なボディライン”…

矛盾に気づくでしょうか?インナーマッスルと称されている筋肉は”インナー=内側”にあるもので、外側から見てもその存在は確認できない、だから”インナーマッスル”なのに、それがボディラインを作ると…それってアウターマッスルと称されているものじゃね?とはならないのがイメージ戦略の怖いところ。

 

それではまず、「体幹」とは?

体幹は文字の通り”体の幹”に当たる部分。上半身の力と下半身の力とを連動させて伝達する部分。

ということは、体幹はまず上半身・下半身の力の絶対値が少ないと活きてこない。仮に、強靭な体幹の持ち主でも、そもそもの上・下半身の発揮できる力が少なければ”強靭な体幹”は何も意味を持たない。

それでは逆に上・下半身だけが強くても、連動して力の伝達をする体幹が弱ければ意味がないのでは?

その通り!いくら上・下半身の力が強くても力を伝達できなければ意味がない。

しかし、上・下半身だけが発達して体幹だけが弱い体というのは、そもそもトレーニングが間違っている。結論を先に言うと上・下半身を間違いのない方法でトレーニングすれば体幹は自ずと使われ、発達していく。

どういうことか?

端的に言えばフリーウエイトでコンパウンド種目を行うこと。わかりやすく言うと、

「(バーベル担いで)スクワット」「デッドリフト」「ベンチプレス」…などなど

これだけ聞くと脚、背、胸のトレーニングではないか?そう思われた方は一度バーベルを握ってもらいたい。

スクワット…しゃがんで立つ動作で、テレビなどでも見たこともあるでしょう。初心者なら間違いなく、しゃがむ前に前後左右にふらつく。そもそもバーベルスクワットは”立つ・しゃがむ”以前にバーベルを支える能力が必要で、下肢だけでささえているのではない。体幹+下肢で支えている。

そして支えるだけではない。ストリクトに上げ下げしなければならない。ぐらつくことは許されない。それは即ケガにつながる。

デッドリフトもそうですし、ベンチプレスもそうです。

ただの上げ下げではない。前後左右の均整をとりながらストリクトに行わなければいけない。この場合肩甲・上腕関節、両肩甲帯で常に均整が取れてはじめて運動が成り立つ。

フリーウエイトのコンパウンド種目で体幹を必要としないトレーニングはないのです。

これをしっかり行えていれば体幹だけが弱いということはない。それでも体幹が…というなら取り掛かればいい。

だから順番が逆なのです。

しっかりフリーウエイトでトレーニングできて、それでも競技上不足があるなら追加すればいいのであって、上・下半身の力の絶対値がそもそも備わっていないのに体幹ばかり強くなっても、上記の体幹の性質上、全くもって意味がないことがわかるでしょう。

強烈なコンタクト競技であるラグビー日本代表の選手を見てみればわかるでしょう。コンタクトスポーツの最上級ともいえる競技です。

あの選手の中に手脚が細い選手がいたでしょうか?

上・下半身の力を伝える体幹は、強い上・下半身があってこそ活きる。

四肢と体幹は共存共栄の関係なので、上・下半身の絶対値が全くもって少ないのに「体幹、体幹」というのはあまりにも滑稽。

それが、コンタクトスポーツどころか、なんら競技をしていない人ならなおさら。

体幹だけを、めちゃくちゃ鍛えてもひたすらかっこ悪い体でしかない。

手脚はヒョロヒョロ、お尻はぺったんこ…こんな具合でしょう。

ではなぜ、ここまで体幹トレーニングだけが独り歩きしたのか?

上記の通り ”儲かる”から。

そしてもう一つ。

ウエイトトレーニング、特にフリーウエイトの仕方を教えられる、指導者は数少ないから。そして経験がないから。

体幹トレーニングが必要だからしているのではなく、それ以外の手段をもたないからです。

そして、体幹トレーニングだけで痩せることも、引き締まることもない。

ボディメイクは必ず食事+運動+休息で決まる。

だから、運動だけで、食事・休息のアドバイスがもらえないサービスは利用する価値はあまりないし、以上の理由からもアマチュアスポーツから一般の方は率先して体幹を鍛える意味はあまりないのです。